最後の。
2016年04月08日 (金) | 編集 |
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徳島からも2回ほど親戚が揃ってお見舞いに来てくれた。


父は徳島が大好きだったのですごく喜んだ。


今度釣りに行くからスケジュールくんどいて

ゴールデンウイークにまたBBQするから肉買っていくわ


などなど話が盛り上がっていた。



幸いにもこの時が1番アタマがはっきりしていたようだ。


その後、白血球の数値が下がり抵抗力が落ち個室に移った。


入室時にはマスクと手袋、エプロンの絶対着用が医師から告げられた。


個室。ドアは感染の危険から常に閉まっている。


父は手を拘束されていたので、何かあってもナースコールを押すことができない。

一人ぼっちでなんの刺激もない。

静かにしてると廊下を行き交う人の気配がかろうじて感じられたけど。


ここに居てはますます痴呆が進むだろうななんて病室に居ながら考えた。


手を縛られ、ミトンをはめられベットに横たわるだけ。


モニターの音が単調に聞こえる。


1日がどんなに長いことか。


この時、
初めて父は痴呆が出てて良かったのかも。
なんて思った。


普通ならこの状態は辛すぎる。
自由のきかない身でただひたすら横になるだけ


退屈やろうな。


あたしならこの状態に耐えられないな。
なんて考えてた。


人の出入りが多いのも感染の機会が増えるので、みんなで時間を合わせて病院へ行っていた。


しんどそうな父。


熱も出ている。


小一時間ほどして


じゃあまた来るね。


みんなで病室をでた。

父の誰かを呼ぶ声が聞こえた。


一気に人が居なくなって寂しかったのかもしれない。


看護師さんによくお願いしてその日は帰った。


白血球の数値が下がったのは、薬の副作用だったらしく服用を中止したら数値は回復してきたと主治医から電話が入った。


早めに大部屋に戻ることができた。


顔を見に行った。



いつものように

じいちゃ~~~~ん。

直美やで~~

直美が来たよ~~

わかる~~~~?

直美やで~~~~~~



ベットサイドで話しかける。


父は 私の顔をじーっと見つめ


しばらくしてこう言った。




次女と 一緒やな。



思わず


なんでやねん!!
あたしが次女やんか!!
わからんの??
頼むで~~ほんま~~



と、突っ込んだ。


これがあたしと父との最後の会話となった。



………